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スッポンモドキの種類と特徴

スッポンモドキの種類と特徴

スッポンモドキの特徴:スッポンモドキ科1種類の写真、スッポンモドキの10の特徴、分布(生息地域) 、形態・サイズ、生態(生活状態)、食性(食べ物)、繁殖形態、人間との関係などのスッポンモドキの特徴についてご紹介します。
スッポンモドキの種類:スッポンモドキ科(1種類)もご紹介します。

スッポンモドキ1種類の写真

スッポンモドキの特徴

スッポンモドキ(学名:Carettochelys insculpta)は、スッポン科に属するユニークなカメで、主に淡水域に生息します。
以下は、スッポンモドキに関する特徴を「分布」から「ペットとしての飼育」にわたるまで、詳しく説明します。

分布(生息地域

分布(生息地域)

スッポンモドキは、東南アジアとオセアニアの一部に生息しています。具体的には、パプアニューギニアオーストラリア北部の淡水域に分布しています。

インドネシア(パプア州南部)、オーストラリア(ノーザンテリトリー北部)、パプアニューギニア(ニューギニア島南西部)

彼らは川、湖、沼地、ラグーンなどの静かな淡水域に生息し、流れの緩やかな水域を好みます。また、雨季と乾季で水域の環境が変化する地域に適応しています。

オーストラリア陸域には本種以外の潜頸亜目が自然分布していない。模式標本の産地(模式産地)はフライ川(パプアニューギニア)で、英名の由来にもなっている。

形態・サイズ

形態・サイズ

スッポンモドキは、見た目が他のカメとは異なり、特に豚の鼻のような形状の鼻孔を持っていることが特徴です。これは、スッポン科の他のカメとは明らかに違うポイントです。

甲羅の形状:甲羅は滑らかで、スッポンに似た柔らかい質感を持ちますが、完全な革のような質感ではなく、やや硬めです。

サイズ:成体になると、甲長は40~60㎝ほどになります。体重は通常20~30㎏ほどですが、時にはそれを超えることもあります。

最大甲長56.3㎝(さらに大型化し80㎝に達するとされる)。最大体重22.5㎏。

肢の形状:スッポンモドキは、他の淡水カメとは異なり、前肢と後肢に鰭(ひれ)が発達しており、これによって水中での移動が非常に効率的です。

背甲、腹甲共に甲板がない。背甲はドーム状に盛り上がり、上から見ると楕円形。背甲の表面は無数の細かい皺や小さい穴で覆われ、種小名insculpta(「彫刻された」の意)や英名pitted-shelled(「穴のある甲羅」の意)の由来になっている。

背甲の色彩は灰色や暗黄色で、外縁は白や淡黄色。外縁周辺に沿って、白や淡黄色の斑点が並ぶ個体もいる。腹甲は大型。背甲と腹甲の継ぎ目(橋)は発達する[4]。腹甲の色彩は白や淡黄色一色で、外縁や骨甲板の継ぎ目周辺は暗色。

頭部は大型。吻端が長く突出し、鼻孔は大型でやや外側へ開口する。吻端及び鼻孔がブタのように見えることが英名(pig-nose=ブタの鼻)や別名の由来になっている。前肢の第1-2指には爪があり、第3-5指は長くオールや鰭状になる。後肢の趾の間には水掻きが発達する。頭部や四肢、尾の色彩は背面が灰色や緑褐色、腹面が白や淡黄色。眼後部に白色斑が入る個体が多いが、成体では消失することもある。

卵は球形で、白く固い殻で覆われる。幼体の背甲は扁平で、上から見ると円形。背甲の正中線上に瘤状の盛りあがり(キール)があり(椎甲板の名残とされる)、背甲の外縁が鋸状に尖り前部では顕著。背甲は成長に伴いドーム状に盛り上がると共に細長くなり、キールや外縁の突起は消失する。

オスは尾が太くて長く、総排出口が尾の先端寄りにある。メスはオスに比べ、相対的に背甲が幅広く甲高が高い。

寿命

寿命

スッポンモドキの寿命は、自然環境下で30〜40年とされますが、適切に飼育されると50年を超えることもあるとされています。ペットとしての長寿命は、飼育環境の質や栄養状態によって影響を受けます。

生態(生活状態)

生態(生活状態)

スッポンモドキは主に水生生活を送りますが、他の淡水カメのように日光浴を頻繁に行うことは少ないです。通常は水中で過ごし、呼吸のために時々鼻を水面に出すだけです。

また、夜行性であり、昼間は水中や泥の中で静かにして過ごし、夜になると活発に動き回ります。

彼らは単独で生活することが多く、縄張りを持ちますが、繁殖期には集団で行動することがあります。また、彼らは温度依存型の性決定を持ち、産卵環境の温度が性別に影響を与えます。

底質が泥や砂礫で水深が浅く水の澄んだ流れの緩やかな河川、湖沼、湿原などに生息し、ニューギニア島の個体群は汽水域に生息することもある。完全水棲種で、産卵を除いて陸に上がらない。

食性(食べ物)

食性(食べ物)

スッポンモドキは雑食性で、さまざまな植物や動物を食べます。主な食べ物は次の通りです。

  • 植物性食材:水生植物や果物、葉っぱ、藻類など
  • 動物性食材:小型の無脊椎動物、昆虫、水中に住む甲殻類、魚の卵、時には小魚など

飼育下では、人工飼料や新鮮な野菜、果物を与えることが推奨されています。

自然化では植物食傾向の強い雑食で、果実(主にイチジク属を食べるが、タコノキ属、Sonneratia属なども食べる)、水生植物(イバラモ属、セキショウモ属など)、藻類、昆虫、甲殻類、魚類などを食べます。乾季は主に植物質を、雨季は植物質と動物質を食べます。

繁殖形態

繁殖形態

スッポンモドキの繁殖は、主に乾季の終わりから雨季の始まりにかけて行われます。雌は砂地に穴を掘り、1回に約10~20個の卵を産みます。

産卵後、卵は孵化するまで乾燥した状態で待機します。孵化までの期間は温度によって異なり、通常は70~80日間です。

孵化した子亀は水辺へと自力で向かい、独立して生きていきます。

乾季の夜間に土手や河原に穴を掘り、オーストラリアでは7-11月に1回に4-39個の卵を産みます。発生時の温度が一定の温度より高いとメス、低いとオスになります(温度依存性決定)。

自然下では31.6℃の環境下で86-102日、人工孵化では30℃の環境下で64-74日で卵が孵化した例があります。幼体は雨期に産卵巣が冠水すると地表に現れます。

人間との関係

人間との関係

スッポンモドキはそのユニークな外見比較的おとなしい性格から、観賞用として人気があります。しかし、野生個体は密猟や生息地の破壊によって個体数が減少しており、絶滅危惧種に指定されています。特に卵の採取や肉の消費、ペット取引が問題となっています。

そのため、スッポンモドキはワシントン条約(CITES)によって保護され、国際的な取引が厳しく規制されています。

生息地では卵も含めて食用とされる。

開発による生息地の破壊、水質汚染、植生の変化、食用やペット用の乱獲、人為的に移入されたアジアスイギュウによる産卵巣の破壊などにより生息数は激減している。

オーストラリアやパプアニューギニアでは国内の流通および輸出が禁止され、オーストラリアでは原住民が自家消費する分を除いて卵の採集が禁止されている。2005年にワシントン条約附属書IIに掲載された。

主に野生個体の卵を採取し、人工孵化させた幼体が流通する。かつては日本にも輸入されていた。以前は安価だったが、規制に伴い価格が高騰している。

カメの飼育環境

ペットとしての飼育

スッポンモドキはペットとしても人気がありますが、以下の点を考慮する必要があります:

  • 大きな水槽が必要: スッポンモドキは大型のカメであり、成体になると非常に大きくなるため、広い水槽が必要です。最低でも数百リットルの容量を持つ水槽が推奨されます。
  • 水質管理が重要: スッポンモドキは水生生物であるため、清潔な水質を維持することが非常に重要です。フィルターシステムの整備や定期的な水換えが必要です。
  • 餌のバランス: 雑食性であるため、植物性と動物性の餌をバランス良く与えることが健康維持に必要です。
  • 飼育法の知識: スッポンモドキは特殊な飼育環境が必要であり、特に温度や照明の管理が重要です。

また、スッポンモドキを飼う際には、法的規制を遵守することが必要です。

大型種のうえに遊泳性が強いため、極めて大型のケージが用意できない限り一般家庭での飼育に向きません。アクアリウムで飼育されます。協調性が悪く複数飼育するとお互いに噛み合うため、単独飼育するようにします。

日本国内では2008年に名古屋港水族館が初めて本種の飼育下繁殖に成功しております。

スッポンモドキ 10の特徴

スッポンモドキは、淡水に生息するユニークなカメです。スッポンモドキの特徴を説明します

分類:スッポン科に属さず、独自のスッポンモドキ科に分類されるカメ
生息地:パプアニューギニアとオーストラリア北部の淡水域
甲羅:柔らかい皮膚に覆われた甲羅を持ち、スッポンに似ているが、甲羅は滑らかで丸みがある
:象のように長く突き出た鼻を持ち、これが「モドキ」と呼ばれる由来
:前肢に水かきがあり、後肢も水生生活に適した形状をしている
泳ぎ方:足を使って泳ぐのではなく、前肢の水かきを使って「飛ぶ」ように泳ぐ
食性:雑食性で、植物、果実、水生昆虫、小型の魚などを食べる
繁殖:卵を陸上に産み、孵化には温度が影響を与える
体長:成体の甲長は50〜60cm程度
保護状況:絶滅危惧種に指定されており、生息地の減少やペット用の密猟が問題となっている

スッポンモドキはスッポンに似ていますが、独特な特徴を持つカメです。

スッポンモドキの種類

スッポンモドキ科(1属1種類)Carettochelyidae

スッポンモドキ属
・スッポンモドキ(別名:ブタハナガメ、ブタバナガメ)
 学名:Carettochelys insculpta

※絶滅属・絶滅種は除く

引用: Wikipedia

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